ESXi ホストへの更新とパッチのインストール

Stratus は、Automated Uptime Layer with Smart Exchange と標準リリースの VMware ESXi の併用に対応しているため、VMware から直接 VMware ESXi のパッチをダウンロードし、標準の VMware ユーティリティを使用してシステムにインストールできます。

通常、VMware Update Manager を実行して ESXi ホストにパッチを適用します。Update Manager はホストのベースラインを作成し、インストール可能なパッチの一覧を表示します。ただし、VMware からパッチの ZIP ファイルを手動でダウンロードし、esxcli コマンドを実行してインストールすることも可能です。

たとえば、まず以下のようなコマンドを実行して、パッチ バンドル内のソフトウェア プロファイルを一覧表示します。

# esxcli software sources profile list -d /pathname/VMware-ESXi-7.0U3j-21053776-depot.zip
Name                             Vendor        Acceptance Level
-------------------------------  ------------  ----------------
ESXi-7.0U3j-21053776-standard    VMware, Inc.  PartnerSupported
ESXi-7.0U3j-21053776-no-tools    VMware, Inc.  PartnerSupported

次に、以下のようなコマンドを実行してパッチを適用します。-p オプションを使用して、前のコマンドで表示されたリストから更新するプロファイルを指定してください。以下に例を示します。

# esxcli software profile update -p ESXi-7.0U3j-21053776-standard -d /pathname/VMware-ESXi-7.0U3j-21053776-depot.zip

このコマンドの出力には、パッチを適用した結果としてインストール、削除、またはスキップされた VIB ファイルが表示されます。

通知: パッチを適用するために esxcli software vib install コマンドを使用しないでください。このコマンドで警告が表示されても、-force オプションを使用して強制的にパッチを適用すると、一部の Stratus VIB ファイルが標準の ESXi VIB ファイルに置き換えられる可能性があります。Stratus のフォールトトレラント コンポーネントが置き換えられると、システムの継続的な稼働が損なわれることになります。

ESXi ホストをメンテナンス モードにする必要のないパッチについては、ztC Endurance 管理 VM で esxcli コマンドを実行する (または VMware Update Manager を使用する) ことにより適用できます。プロンプトが表示されたら、ESXi ホストを再起動してパッチを適用してください。

ESXi ホストをメンテナンス モードにする必要があるパッチについては、VM 内で次のコマンドを実行して、管理 VM を適切にシャットダウンしてください。

# shutdown -h now

管理 VM がシャットダウンした後、ESXi ホストをメンテナンス モードにして、ESXi Shell で esxcli コマンドを実行します (または、VMware Update Manager を使用します)。ホストがメンテナンス モードにある間、管理 VM は自動的に再起動しません。そのため、パッチ適用プロセスを完了できます。プロンプトが表示されたら、ESXi ホストを再起動してパッチを適用してください。ホストへのパッチ適用後、メンテナンス モードを無効にすると、管理 VM を手動で再起動するか、メンテナンス モードを無効にしてから 20 分以内に自動的に再起動するように設定できます。管理 VM が稼働していない間、システムはフォールト トレラントではありませんのでご注意ください。

VMware の更新ユーティリティを使用して ESXi ホストにパッチを適用する方法の詳細については、VMware vSphere のドキュメントを参照してください。

このセクションで述べたパッチ適用の適格性リストを確認した上で、自身の判断でパッチをインストールしてください。ただし、VMware ESXi の新しいアップデート リリース (VMware ESXi 9.0, Update n) やポイント リリース (VMware ESXi 9.n.n 以上) をインストールする前に、そのリリースが Stratus によって検証済みであることを確認し、Automated Uptime Layer with Smart Exchange の補助アップデートが必要かどうかを判断してください。サポート対象リリースの一覧は、以下の Web サイトを参照してください。

ソフトウェア更新を適用する際は、選択するソースを問わず注意してください。むやみにアップデートを適用すると、システムに深刻な問題を引き起こす可能性があります。