LBFO チーミング スクリプトを使用したイーサネット チームの管理

Automated Uptime Layer with Smart Exchange には、LBFO チーミング スクリプト zen_team.ps1 が含まれており、このスクリプトが、ztC Endurance システム上のイーサネット PCIe アダプタのフォールト トレラント チームを作成する際の一般的なタスクを自動化します。このトピックでは、このスクリプトの呼び出し方法と、すべてのオプションについて説明します。システム上でスクリプトを使用してイーサネット チームを構成する方法については、イーサネット チームの構成 を参照してください。

LBFO チーミング スクリプトは、以下の場所にあります。

C:\Program Files\Stratus\bin\zen_team.ps1

チーミング スクリプトを使用するには、Windows PowerShell ユーティリティでスクリプトを実行します。このユーティリティは、Automated Uptime Layer with Smart Exchange をインストールすると、システムに自動的にインストールされます。

チーミング スクリプトを使用するには

  1. 管理者権限を持つアカウントを使用して、ztC Endurance システムにログインします。

  2. Windows PowerShell ユーティリティを起動します。たとえば、[スタート] ボタンをクリックし、[Windows PowerShell] をクリックします。

    アカウントが管理者権限を持たない場合は、[Windows PowerShell] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

  3. システム上でスクリプトの実行が制限されている場合は、以下のコマンドを実行し、この PowerShell セッションの間のみスクリプト (zen_team.ps1 を含む) を一時的に有効にします。

    > set-executionpolicy -scope process unrestricted
    
    Execution Policy Change
    The execution policy helps protect you from scripts that you 
    do not trust.Changing the execution policy might expose
    you to the security risks described in the 
    about_Execution_Policies help topic at
    http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=135170.Do you want to 
    change the execution policy?
    [Y] Yes  [A] Yes to All  [N] No  [L] No to All  [S] Suspend  
    [?] Help (default is "N"): y

    変更を完了するには、「y」と入力して Enter キーを押す必要があります。その後、チーム構成用スクリプトの実行が完了したら、PowerShell ユーティリティを閉じるか、実行ポリシーを「Restricted」に戻してシステムを保護してください。

    注記: システム上でスクリプトの実行が制限されている場合、PowerShell でスクリプトを実行すると、「message script-name cannot be loaded because running scripts is disabled on this system」というメッセージが表示されます。
  4. 希望するオプションを指定して、以下のようにチーミング スクリプトを実行します。

    > & 'C:\Program Files\Stratus\bin\zen_team.ps1' [[operation] [scheme] [teams]] [-flags [dmprv]]

    オプションを指定せずにスクリプトを実行すると、スクリプトのヘルプ情報が表示されます (つまり、help オプションはデフォルトで有効になっています)。

表 19 では、zen_team.ps1 スクリプトのオプションについて説明します。

通知:  
  1. Automated Uptime Layer with Smart Exchange は、組み込みの 10 Gb イーサネット PCIe アダプタ (X710) チームのデフォルトの命名および構成に依存しています。システムのフォールト トレランス動作を確実に実行するには、これらのデフォルトのチームを変更または削除しないでください (ただし、create 操作でデフォルト チームを再作成する場合を除く)。また、他のカスタム チームに組み込みの 10 Gb イーサネット PCIe アダプタを追加しないでください。

  2. イーサネット チームを作成すると、そのチーム内のすべてのイーサネット PCIe アダプタ上のネットワーク トラフィックが中断されます。

  3. ネットワーク設定を変更するとシステムへの接続が失われる可能性があるため、イーサネット チームの作成や管理時には、リモート デスクトップや SSH を使用しないでください。ローカル コンソールまたは BMC KVM インタフェース (リモート コントロール) のみを使用してください。

表 19: zen_team.ps1スクリプトのオプション
オプション 説明
操作
create すべての新しいチームを作成 (既存のチームを削除)
delete 既存のチーム/設定を削除
update チーム/インタフェースを更新 (既存のチームを維持)
list 各インタフェースの情報を表示
savestate

システムの現在のチームの状態を C:\Program Files\Stratus\log\team_state.json に保存

help ヘルプ画面を表示 (デフォルト)
スキーム
create および update 操作時
emb UP 状態の組み込み PCIe アダプタをチーム化 (デフォルト)
up UP 状態のすべてのアダプタをチーム化
all 存在するすべてのアダプタをチーム化
custom teams パラメータを使用してカスタム チームを作成
delete 操作時
all すべての既存のチーム/設定を削除 (デフォルト)
custom teams パラメータを使用して特定の既存チームを削除
list 操作時
dev すべてのインタフェースを表示 (場所順、デフォルト)
name すべてのインタフェースを表示 (名前順)
mac カスタム MAC アドレスとチーム化されたインタフェースのみ表示 (場所順)
team チーム化されたインタフェースのみ表示 (場所順)
ip すべてのインタフェースの接続情報を表示 (場所順)
チーム
create および update 操作時
list

1 つ以上のユーザ定義のチーム定義。チーム名とメンバーの場所を以下の形式で表示

NAME=MEMBER,MEMBER[[,MEMBER]...]

各メンバーの場所は以下の形式で表示

IO:SLOT:PORT (<A|B>:<1..5>:<0|1>)

注記:  
  1. チーム名は一意である必要があり、各チームには I/O モジュールごとに 1 つ以上のメンバーが含まれている必要があります。

  2. カスタム チームには、スロット 6 の組み込みイーサネット PCIe アダプタを含めることができません。

たとえば、有効なネットワーク アダプタが各 I/O モジュールのスロット 1、3、4 に配置されている場合、以下のように定義可能

"TEAM-0=A:1:0,B:1:0,A:1:1,B:1:1 TEAM-1=A:4:0,B:4:0 TEAM-2=A:3:0,B:3:0,A:3:1,B:3:1,A:4:1,B:4:1"

この定義により、以下の 3 チームを作成

TEAM-0 (4 メンバー) (IOA/1-0, IOB/1-0, IOA/1-1, IOB/1-1)

TEAM-1 (2 メンバー) (IOA/4-0, IOB/4-0)

TEAM-2 (6 メンバー) (IOA/3-0, IOB/3-0, IOA/3-1, IOB/3-1, IOA/4-1, IOB/4-1)

delete 操作時
list

削除する既存のチーム名を以下の形式のカンマ区切りリストで指定

TEAM [[,TEAM]...]

例:

"TEAM-0,TEAM-1,X550-4.0"

このコマンドにより以下の既存チームを削除 (名前が完全一致する場合)

TEAM-0、TEAM-1、X550-4.0

フラグ
d エラー時にチームを削除
m 管理チームを作成 (デバッグ専用)
p 既存のチーム/使用中のチームを保持
r CPU NIC を再起動
v 詳細ログを出力

スクリプトが実行されるたびに、以下のフォルダに新しいログ ファイル zen_team.log が作成されます。

C:\Program Files\Stratus\log\

PowerShell ユーティリティの使用方法の詳細については、PowerShell で help を実行するか、Microsoft の Web サイトを参照してください。例:

https://learn.microsoft.com/ja-jp/powershell/scripting/overview